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夏の華 〜 暁の星と月 Ⅱ 〜
第1章 夏の華
有能な従者の彼は、月城の衣服を下着に至るまで何の苦もなく解いてゆき、その合間に自分の夜着も脱ぎ捨てた。
…尤も、彼は下着を着けていなかったので白い夜着を脱ぎ捨てるだけだったのだが…。
裸になると、狭霧は下から月城を抱きしめた。
生まれたままの彼の裸体は上質な絹のように滑らかでどこもかしこもしっとりと吸い付くような肌だった。
女の身体のように柔らかくはないが、細身ながらも均整のとれた美しい筋肉が付いている。
…そして、下腹部にある淡い叢に覆われた薄紅色の花茎は、月城と同じように硬く兆していた。
狭霧は月城に全身を見下ろされても恥じ入る様子もなく、婉然と微笑んだ。
「…月城くん、君、女性は抱いたことはあるの?」
「…ありますよ」
夜会や舞踏会に北白川伯爵と同行するようになり、月城には有閑な貴族の夫人や、手練手管に馴れた富裕な未亡人などから付け文や、閨の誘惑がひっきりなしにかかるようになった。
最初は全て断っていたが、ある日狭霧にさり気なく
「…夜の誘いは無下に断ってはいけないよ。相手の女性のプライドを傷つけることになるし、それがいつ旦那様に鉾先が向かないとも限らないからね。
…ただし、後腐れないように。一夜限りの恋が望ましいね。それから未婚のご令嬢には絶対手を出してはならない。…勿論、避妊は絶対条件だ」
と、業務の申し送りのようなアドバイスを寄越したのだ。
「…どうしても…ですか?」
月城は好きでもない相手と寝る気にならなかったし、有閑マダム達の浮気の相手をしなくてはならないのも煩わしかったのだ。
「どうしてもだ」
「…分かりました」
…旦那様の従者の命令は絶対だ。
しかもそれが旦那様の為になるのなら、拒否することは出来ない。
それから月城は後腐れない一夜のラブアフェアを密かに実行するようにした。
「…君はいい子だ」
狭霧が艶めいた眼差しで、笑った。
いささかプライドが傷つけられた月城は
「子ども扱いなさらないでください!」
と、言うと狭霧の美しい唇を貪り、その長く美しい脚を押し開いた。
狭霧はくちづけの合間に、男との性交のいろはを艶めいた声で指南した。
…後肛の慣らし方、挿入の仕方、愛撫の仕方…。
月城はそれを忠実に実践した。
月城の性技は最初とはいえ、満更ではなかったらしく、狭霧は最後には甘く掠れた声を高く上げ、身体を震わせて極めたのだった。
…尤も、彼は下着を着けていなかったので白い夜着を脱ぎ捨てるだけだったのだが…。
裸になると、狭霧は下から月城を抱きしめた。
生まれたままの彼の裸体は上質な絹のように滑らかでどこもかしこもしっとりと吸い付くような肌だった。
女の身体のように柔らかくはないが、細身ながらも均整のとれた美しい筋肉が付いている。
…そして、下腹部にある淡い叢に覆われた薄紅色の花茎は、月城と同じように硬く兆していた。
狭霧は月城に全身を見下ろされても恥じ入る様子もなく、婉然と微笑んだ。
「…月城くん、君、女性は抱いたことはあるの?」
「…ありますよ」
夜会や舞踏会に北白川伯爵と同行するようになり、月城には有閑な貴族の夫人や、手練手管に馴れた富裕な未亡人などから付け文や、閨の誘惑がひっきりなしにかかるようになった。
最初は全て断っていたが、ある日狭霧にさり気なく
「…夜の誘いは無下に断ってはいけないよ。相手の女性のプライドを傷つけることになるし、それがいつ旦那様に鉾先が向かないとも限らないからね。
…ただし、後腐れないように。一夜限りの恋が望ましいね。それから未婚のご令嬢には絶対手を出してはならない。…勿論、避妊は絶対条件だ」
と、業務の申し送りのようなアドバイスを寄越したのだ。
「…どうしても…ですか?」
月城は好きでもない相手と寝る気にならなかったし、有閑マダム達の浮気の相手をしなくてはならないのも煩わしかったのだ。
「どうしてもだ」
「…分かりました」
…旦那様の従者の命令は絶対だ。
しかもそれが旦那様の為になるのなら、拒否することは出来ない。
それから月城は後腐れない一夜のラブアフェアを密かに実行するようにした。
「…君はいい子だ」
狭霧が艶めいた眼差しで、笑った。
いささかプライドが傷つけられた月城は
「子ども扱いなさらないでください!」
と、言うと狭霧の美しい唇を貪り、その長く美しい脚を押し開いた。
狭霧はくちづけの合間に、男との性交のいろはを艶めいた声で指南した。
…後肛の慣らし方、挿入の仕方、愛撫の仕方…。
月城はそれを忠実に実践した。
月城の性技は最初とはいえ、満更ではなかったらしく、狭霧は最後には甘く掠れた声を高く上げ、身体を震わせて極めたのだった。