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夏の華 〜 暁の星と月 Ⅱ 〜
第5章 緑に睡る

…妄想の中で、紳一郎は十市の逞しい体躯に組み敷かれ、裸のまま抱きあう。
十市は紳一郎に熱くくちづけをしながら、身体中に愛撫を繰り返し、そしてまだ未熟で青い果実のような性器を荒々しく弄り、扱くのだ。
「…ああ…ん…っ…じゅういち…そんな…しないで…」
十市は容赦なく紳一郎を攻め立てる。
紳一郎の未熟な性器はこれ以上倒錯じみた快楽に堪え切れずに震え…薔薇の蕾のような先端から花の露を漏らし出す。
紳一郎は甘く掠れた声を上げる。
「…やっ…も…でちゃ…う…っ…!
十市の牡の匂いが濃厚なシャツに貌を埋め、小さく叫ぶ。
「…十市…!…十市…!…すき…!すき…んんっ…!」
まるで十市に抱かれ、激しく愛し合っているような甘美な錯覚の中で、紳一郎は初めての精をその手の中に飛び散らせた。
紳一郎の華奢な身体が痙攣する。
「…ああっ…じゅ…いち…!…んんっ…!」
はあはあと息を弾ませ、薄紅色の唇を半開きにさせ、紳一郎はシャツに再び貌を埋めながら静かに嗚咽を漏らす。
欲望の精に塗れた白い手を開く。
…こんな…こんな形で十市を汚してしまった…。
哀しさと情けなさで涙が溢れてくる。
…僕は十市が好きなんだ。
それも、性の対象として十市を愛しているんだ。
異端児であるという事実が紳一郎を孤独の沼に突き落とす。
…でも…もっと怖いのは…。
白い精に塗れた手をぎゅっと握りしめる。
…十市が僕を同じように愛してくれるのかどうかわからないことだ。
十市は紳一郎を単に可愛い弟のように好いていてくれているのではないか…。
もし、紳一郎の生々しい欲望を知ったら、幻滅し離れて行ってしまうのではないか…。
紳一郎はその考えに悪寒のように身体を震わせ、ブランケットを頭から被ると、唇を噛み締めながら静かに涙を流し続けたのだった。
十市は紳一郎に熱くくちづけをしながら、身体中に愛撫を繰り返し、そしてまだ未熟で青い果実のような性器を荒々しく弄り、扱くのだ。
「…ああ…ん…っ…じゅういち…そんな…しないで…」
十市は容赦なく紳一郎を攻め立てる。
紳一郎の未熟な性器はこれ以上倒錯じみた快楽に堪え切れずに震え…薔薇の蕾のような先端から花の露を漏らし出す。
紳一郎は甘く掠れた声を上げる。
「…やっ…も…でちゃ…う…っ…!
十市の牡の匂いが濃厚なシャツに貌を埋め、小さく叫ぶ。
「…十市…!…十市…!…すき…!すき…んんっ…!」
まるで十市に抱かれ、激しく愛し合っているような甘美な錯覚の中で、紳一郎は初めての精をその手の中に飛び散らせた。
紳一郎の華奢な身体が痙攣する。
「…ああっ…じゅ…いち…!…んんっ…!」
はあはあと息を弾ませ、薄紅色の唇を半開きにさせ、紳一郎はシャツに再び貌を埋めながら静かに嗚咽を漏らす。
欲望の精に塗れた白い手を開く。
…こんな…こんな形で十市を汚してしまった…。
哀しさと情けなさで涙が溢れてくる。
…僕は十市が好きなんだ。
それも、性の対象として十市を愛しているんだ。
異端児であるという事実が紳一郎を孤独の沼に突き落とす。
…でも…もっと怖いのは…。
白い精に塗れた手をぎゅっと握りしめる。
…十市が僕を同じように愛してくれるのかどうかわからないことだ。
十市は紳一郎を単に可愛い弟のように好いていてくれているのではないか…。
もし、紳一郎の生々しい欲望を知ったら、幻滅し離れて行ってしまうのではないか…。
紳一郎はその考えに悪寒のように身体を震わせ、ブランケットを頭から被ると、唇を噛み締めながら静かに涙を流し続けたのだった。

