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夏の華 〜 暁の星と月 Ⅱ 〜
第5章 緑に睡る
十市の褐色の指がおずおずと紳一郎の肌に触れる。
…まるでその感触を現実のものかと確かめるかのように。
ざらりとした指が白くきめ細かい練絹のような肌を舐めるように撫で下ろす。
「…んっ…は…あ…っ…」
薔薇色の乳暈に触れ、愛しむように摘み上げる。
「…やっ…!やめ…て…」
擽ったさとむず痒いような感覚に身体を捻る。
「…可愛い…。こんな可愛い胸は初めて見る…」
ほう…と溜息を吐きながら飾り気のない言葉を漏らす。
…きっと、幾人も抱いた成熟した女達と比べているのだろう。

…もしかして…
紳一郎の脳裏に妖婦のごとく美しく淫らな母親の貌が思い浮かんだ。
頭に血が上り、十市の首筋に腕を絡ませ唇を重ねる。
「坊ちゃん…」
「…他の女と比べないで…」
泣きそうな貌の紳一郎に十市は微笑みを漏らす。
「…そんなこと…するわけがない…」

そして、優しいくちづけを繰り返しながら、その逞しい手は紳一郎の下腹部に降りてゆく。
鼠蹊部に触れ…
「…まだ…生えてないんですね…」
感動したように口にされ、紳一郎は首筋を朱に染める。
「…ばか…!…言うな…もう…」
「可愛いなと思ったんです…」
目尻を薔薇色に染めながら男を見上げる。
深い闇色の黒い瞳にはいつもの紳一郎を愛おしむ温かさがあった。
その優しさに紳一郎は甘える。
「…ねえ、十市も脱いで…全部…」

十市は覚悟を決めたかのように、紳一郎の上に馬乗りになったまま、シャツを脱ぎワークパンツを脱いだ。
…下着は着けていなかった。

褐色の肌に包まれた逞しい上半身…
…そして、焦げ茶色の濃い茂みに覆われた下腹部の付け根には想像より遥かに長大な牡が屹立し、既に天を仰いでいた。
その余りに大きく雄々しい男の性器に、紳一郎は息を飲む。

先日、覗き見た時は距離がありここまで間近には見えなかった…。
実物の生々しさと凶暴なまでの牡の蒸せ返るような存在感に紳一郎は思わずたじろいだ。

…先ほどとは打って変わって欲情に塗れた熱い眼差しの男が紳一郎の白い手を掴み、己れの牡を握らせる。
「あ…っ…熱…」
堪らずに叫んだ紳一郎の薄桃色の耳朶を噛みながら熱く囁く。
「…坊ちゃん…。あんた、男同士がどうやって愛し合うのか…知っているのか…?」
「…し、知らない…」
紳一郎は奥手だ。
十市に欲情していたが、セックスの仕方までは考えたことはなかったのだ。


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