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夏の華 〜 暁の星と月 Ⅱ 〜
第9章 さよなら、初恋
「…さっきから…」
甘い陶酔に抗うように必死に口を開く。
「…ん?」
「…お前、お前って…馴れ馴れしい…」
潤んだ瞳で愛おしい男を睨み付ける。
少し傷ついたような表情をする泉が憎らしい。
だからわざと高飛車に見上げる。
「…やっぱり、もう自分の女扱い?」
「…いいや。違う。…お前は俺の女王様だ…」
「…へ?」
「司は俺の世界一美しくて我儘で生意気な女王様だ」
真面目な眼差しで貌を寄せられ、司の鼓動は激しく音を立てる。
白い頬がかっと赤らむ。
「…褒めてない…全然…」
そっぽを向く司を優しく自分の方に向かせる。
「褒めてる。…我儘も生意気も全部好きだ。…もちろん美人も」
…もう駄目だ。自分はこの男を許さずにはいられない。
…だって…。
「…泉…」
泉の男らしい熱い唇が再び司の柔らかな唇を激しく奪う。
「…んっ…ああ…」
…こんなにも熱く激しく求められ、身も心も蕩けさせるくちづけと抱擁を与えてくれる男は、彼以外にはいないからだ。
「…愛している…司…」
「…せ…ん…」
「…俺たちはまだお互いを殆ど知らない…。お前をもっと知りたい…。俺のことも知ってほしい…」
「…うん…」
…自分も泉を知りたい。
たくさん、たくさん知りたい…。
「…見せて…泉のことを…全部…」
爪先立って司からキスをする。
そのほっそりとした腕を泉の首筋に絡める。
「…そうしたら、僕の全部を見せてあげる…」
「…司…!」
誘うような甘い囁きに泉が堪らずに舌を絡める濃厚なキスを仕掛ける。
司が慌てて泉を押しとどめる。
「…待って…。鍵を…掛けてくるから…」
司の薄茶色の瞳が蠱惑的に微笑んだ。
甘い陶酔に抗うように必死に口を開く。
「…ん?」
「…お前、お前って…馴れ馴れしい…」
潤んだ瞳で愛おしい男を睨み付ける。
少し傷ついたような表情をする泉が憎らしい。
だからわざと高飛車に見上げる。
「…やっぱり、もう自分の女扱い?」
「…いいや。違う。…お前は俺の女王様だ…」
「…へ?」
「司は俺の世界一美しくて我儘で生意気な女王様だ」
真面目な眼差しで貌を寄せられ、司の鼓動は激しく音を立てる。
白い頬がかっと赤らむ。
「…褒めてない…全然…」
そっぽを向く司を優しく自分の方に向かせる。
「褒めてる。…我儘も生意気も全部好きだ。…もちろん美人も」
…もう駄目だ。自分はこの男を許さずにはいられない。
…だって…。
「…泉…」
泉の男らしい熱い唇が再び司の柔らかな唇を激しく奪う。
「…んっ…ああ…」
…こんなにも熱く激しく求められ、身も心も蕩けさせるくちづけと抱擁を与えてくれる男は、彼以外にはいないからだ。
「…愛している…司…」
「…せ…ん…」
「…俺たちはまだお互いを殆ど知らない…。お前をもっと知りたい…。俺のことも知ってほしい…」
「…うん…」
…自分も泉を知りたい。
たくさん、たくさん知りたい…。
「…見せて…泉のことを…全部…」
爪先立って司からキスをする。
そのほっそりとした腕を泉の首筋に絡める。
「…そうしたら、僕の全部を見せてあげる…」
「…司…!」
誘うような甘い囁きに泉が堪らずに舌を絡める濃厚なキスを仕掛ける。
司が慌てて泉を押しとどめる。
「…待って…。鍵を…掛けてくるから…」
司の薄茶色の瞳が蠱惑的に微笑んだ。