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夏の華 〜 暁の星と月 Ⅱ 〜
第12章 その愛の淵までも…
「…だから僕はまだ彼は房総にいるものだと思っていたのだ。まさか、北白川伯爵家で下僕をしているなんて…」
信じられないように壁に貼られた写真を今一度見つめる。
…自信に満ちた…そして人当たりの良さげな明るく端正な笑顔をした藍川がいる…。
大紋が初めて見るような…別人のような彼だ。
…そして
「彼に会えるか?会って聞きたいことがあるのだ」
そう月城に尋ねたのだ。
月城はその怜悧な美貌に物思わしげな表情を浮かべながら答えた。
「…それが…藍染…いえ、藍川は昨日から無断欠勤しているのです。
今まで勤務態度は極め真面目で、このようなことは初めてだったのでどうしたのかと心配していた矢先でした」
大紋は理知的な眉を顰める。
彼の職業的な勘が、これは只事ではないと直感させたのだ。
大紋は素早く椅子から立ち上がると、月城に告げた。
「月城、彼の部屋に案内してくれ」
信じられないように壁に貼られた写真を今一度見つめる。
…自信に満ちた…そして人当たりの良さげな明るく端正な笑顔をした藍川がいる…。
大紋が初めて見るような…別人のような彼だ。
…そして
「彼に会えるか?会って聞きたいことがあるのだ」
そう月城に尋ねたのだ。
月城はその怜悧な美貌に物思わしげな表情を浮かべながら答えた。
「…それが…藍染…いえ、藍川は昨日から無断欠勤しているのです。
今まで勤務態度は極め真面目で、このようなことは初めてだったのでどうしたのかと心配していた矢先でした」
大紋は理知的な眉を顰める。
彼の職業的な勘が、これは只事ではないと直感させたのだ。
大紋は素早く椅子から立ち上がると、月城に告げた。
「月城、彼の部屋に案内してくれ」