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溺れる金魚
第17章  無実の罪
「何を隠している?夫であるこの俺には見せられないというのか?」


手首を掴み無理矢理引き離すと、佐野は自ら紗良のブラウスのボタンを外し始めた。


「や……嫌。止めてください!」

こんなこと望んでなどいなかった。


昨日の事を話してしまえば済むのかもと思ったが、彼の落胆が容易に想像できる。

酔って行った行為だと、決して愛など無かったと言われるのが紗良には怖かった。



必死の抵抗で彼の手首を掴んだが、彼女の力では何の役にも立たなかった。


「うるさい!他の男にも脱がせてもらっているんだろ?だったら俺だって……」



最後のボタンを外し終わり彼女の下着姿をさらけ出す。


そして、佐野は愕然とした。
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