この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
溺れる金魚
第20章 ほどける心
確かに彼女には一方的に無理矢理奥へと貫き酷いことをした。
夫婦だというのにストーカー紛いのこともしてきた。
それでも今漸く、一つになったというのに。
息を飲む佐野に、慌てて紗良は否定した。
「ちっ違います!私と、じゃなくて……もう一人の人とは別れてください……あの、私じゃあ、ダメ……ですか?満足できませんか?」
睫毛を濡らしたまま見上げてくる惚れた女のその瞳に、再び固さが増してくる。
もう一度、抱きたい。
……それにしても、彼女の発した言葉が理解出来ない。
「……さっきから何を言ってるんだ?お前以外の誰と別れるって?」
「隠さないでください。私、知ってるんです。よそに女の人が居るって」
濡れた瞳が迷い無くまっすぐにこちらに向けられる。
夫婦だというのにストーカー紛いのこともしてきた。
それでも今漸く、一つになったというのに。
息を飲む佐野に、慌てて紗良は否定した。
「ちっ違います!私と、じゃなくて……もう一人の人とは別れてください……あの、私じゃあ、ダメ……ですか?満足できませんか?」
睫毛を濡らしたまま見上げてくる惚れた女のその瞳に、再び固さが増してくる。
もう一度、抱きたい。
……それにしても、彼女の発した言葉が理解出来ない。
「……さっきから何を言ってるんだ?お前以外の誰と別れるって?」
「隠さないでください。私、知ってるんです。よそに女の人が居るって」
濡れた瞳が迷い無くまっすぐにこちらに向けられる。