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溺れる金魚
第5章 熱いキスを
看病……されるのは嫌なのだろうか。
完璧主義の彼の事だ。自分に弱味を見せたくないのかもしれない。
もしかしたら、私に看病をされる事事態が嫌なのかも……。
体にも触れてほしくないということか……。
紗良は深いため息を一つ吐いた。
彼の言うことは聞かずに、傍に居てあげたい。
そう思うのは自己満足でしかないのだろうか。
従わなければ、機嫌を悪くさせるだけだろうか。
それでも……。
時折そっとドアの隙間から彼の様子を窺った。
彼の苦しそうな呼吸が紗良の胸を強く締め付ける。
紗良の眉根にも、普段の佐野のようなしわが入る。
あまりに辛そうな呻き声に、勝手に身体が動いてしまい彼の元に吸い寄せられていった。
そっとベッドの脇に立つ。
足を忍ばせ彼に近付き跪いた。
普段眠りの浅い彼が、自分の気配に気付かない程具合が悪いのだろう。
時折苦しそうに顔を歪める。その姿に紗良は涙ぐんだ。
完璧主義の彼の事だ。自分に弱味を見せたくないのかもしれない。
もしかしたら、私に看病をされる事事態が嫌なのかも……。
体にも触れてほしくないということか……。
紗良は深いため息を一つ吐いた。
彼の言うことは聞かずに、傍に居てあげたい。
そう思うのは自己満足でしかないのだろうか。
従わなければ、機嫌を悪くさせるだけだろうか。
それでも……。
時折そっとドアの隙間から彼の様子を窺った。
彼の苦しそうな呼吸が紗良の胸を強く締め付ける。
紗良の眉根にも、普段の佐野のようなしわが入る。
あまりに辛そうな呻き声に、勝手に身体が動いてしまい彼の元に吸い寄せられていった。
そっとベッドの脇に立つ。
足を忍ばせ彼に近付き跪いた。
普段眠りの浅い彼が、自分の気配に気付かない程具合が悪いのだろう。
時折苦しそうに顔を歪める。その姿に紗良は涙ぐんだ。