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溺れる金魚
第24章  極甘な夜
「付けてみて」

「はい」


紗良の首回りにプラチナが輝く。


嬉しそうにそのペンダントトップにそっと触れた。



雫型の枠の中に行儀良く収まる深海を思わせる色の濃いサファイア。

それに並ぶダイヤモンド。



互いが引き立たせ合っている。

その微笑みに佐野は胸がきゅっと鳴った。



どうしてもっと早くにその笑顔を引き出してやる事が出来なかったのだろうと、自身の不器用さを呪う。
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