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溺れる金魚
第33章  ホワイトクリスマス
「ありがとうございました。お陰で解決しました」

「良かったです。あの、佐野さんはもうお食事はお済みですか?もしまだなら……ご一緒に、いかがですか?」



誘っておきながらその照れた表情に佐野の方まで照れる。

「ありがとうございます。それじゃあお言葉に甘えて」

「はいっ。じゃあ、今用意しますね」



そう答えたかと思うと、跳ねるように踵を返す。


自分と一緒だからか、それとも一人ではないことが喜ばしいのか。



そのどちらなのだろうと思いながら佐野は彼女の後ろ姿を目で追った。
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