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溺れる金魚
第7章  友と
久し振りに会った友人たちと近況を報告し合いながら、いつの間にか話題は互いの恋愛についてへと移行していった。



「私も早く結婚したいなぁ」

頬杖を付きながらため息と共に漏れた本音をさらけ出す友人。



「紗良も沙保里も旦那さんに愛されてるから良いわよね」

話のネタにされるのが嫌で、未だにキスもまともにしていないことは沙保里以外は知らなかった。


だから、悪気も無く愛されていると言えるのだ。


沙保里は間違いなく愛されている。





でも、自分は……。



みんなを騙しているのが申し訳なかった。

「だと、良いんだけれど……」


笑って誤魔化す。



「ねぇ、沙保里は新婚旅行決まったの?」

前回集まった時にはまだ行きたいという願望だけがため息と共に吐き出されていた。
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