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溺れる金魚
第9章 面倒臭い男
だから、せめて……。
彼女には内緒にスマホのGPS情報を自分のスマホにも転送するように設定していた。
多分これも本人にばれたら引かれてしまうだろう。
分かってはいたが、会社でも日中の彼女の行動をチェック出来たし、夜の外出にも少しは不安が和らいだ。
気の小さい、弱い男。
彼女の清らかな眼差しに見詰められたならそれが全て露見してしまいそうで、怖かった。
可憐な彼女の夫となるには、自分は役不足。
いつも、その考えが頭から離れなかった。
婚約と共にぎこちなくなった彼女の態度に、今更どのように接したら良いのか。
自分の我が儘で彼女を手に入れた。
これから更に美しく咲くはずの彼女を自分が摘み取ってしまったのだ。
彼女には内緒にスマホのGPS情報を自分のスマホにも転送するように設定していた。
多分これも本人にばれたら引かれてしまうだろう。
分かってはいたが、会社でも日中の彼女の行動をチェック出来たし、夜の外出にも少しは不安が和らいだ。
気の小さい、弱い男。
彼女の清らかな眼差しに見詰められたならそれが全て露見してしまいそうで、怖かった。
可憐な彼女の夫となるには、自分は役不足。
いつも、その考えが頭から離れなかった。
婚約と共にぎこちなくなった彼女の態度に、今更どのように接したら良いのか。
自分の我が儘で彼女を手に入れた。
これから更に美しく咲くはずの彼女を自分が摘み取ってしまったのだ。