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住み込みメイドのエッチなお仕事。
第12章 温泉旅行②
夕食までの2時間ほどあった。

「貴俊様、私達お風呂に行ってきても?」
「あぁ、いいよ。4人で行っておいで」
「わぁ!行きましょう!」
「ほら涼子!」
「あ、はい!」

律子に手を引かれ涼子も後へと続く。大浴場はとても広かったが、誰も居らずとても静かだった。そういえばロビーでも他の客を見かけないな、と涼子は首をかしげる。

「どうしたの、涼子?」
「いえ、他のお客様、いないんだなぁって」

そう言うと、敦美がころころと笑った。

「それはそうよ。多分貸切よ」
「えええ!?貸切!?」
「もともと部屋数も少ないし人数を限定してる旅館みたいだけどね」

金持ちの考えることはよく分からない、と涼子は気が遠くなる思いだった。

湯船に入るためにゴムで髪を結い上げる。シャワーを浴びて湯船に浸かっていると、サラが あら、と声を上げた。

「…どうかしましたか?」

クスクスと笑う声に涼子が振り返ると、ふふっと笑ってサラは自分の首筋をトントンと叩いてみせた。

「キスマークついてるわ」
「えっ!」
「えー?あらほんと。昭彦様ったら」

恥ずかしさに顔を赤くする涼子に敦美が微笑む。

「昭彦様は涼子がお好きなのね」
「そ、そんな…」
「だってなかなか付けてくださらないのよ?」
「…え?」
「ほら、お客様に抱かれる時に、見られちゃうから」
「…あ…」

律子が笑う。

「サラはたまにつけてるけどね」
「やだ、バレてた?」
「バレるわよ」
「清孝様の独占欲よねぇ」
「いいなぁ、私も貴俊様に頼んでみようかしら」
「そんなこと言ったら身体中キスマークだらけになるわよ」
「やだぁ〜」
「ありえるわね」

律子達の笑い声に、けれど涼子は笑えなかった。
困ったように眉を寄せる涼子に気付いたサラが問いかける。

「涼子も昭彦様を好きでしょう?」

優しい声に泣きたくなる。

「メイドだから、って、思うんだよね」
「…はい」
「でも今、昭彦様のお側にいれて、抱いて下さるなら、それも幸せじゃない?」

唇を噛み締めて俯いた涼子の頭を律子が優しく撫でた。









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