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住み込みメイドのエッチなお仕事。
第14章 心のベクトル
その日、午後のお茶を飲みながらソファーで本を読んでいる昭彦に、涼子は声をかけた。

「…昭彦、さま」
「ん?」
「…お話が、あります」

唇を噛みしめ両手を固く握りしめて、今にも泣きそうな表情なのに、瞳は意思を込めて強い。

この目がいいよなぁ…

涼子のまっすぐな視線に目を細めると、本を閉じ身体を起こした。

「その話を聞く前に、俺の話を聞いてくれるか?」
「……」
「どうしても聞いて欲しいんだ。だめか?」

涼子がダメと言えないのをわかっていても、それでも回答させることに意味があるのだ、と答えを待つ。

「…いえ。お聞きします」

頷いた涼子に椅子に座るように促し、昭彦は顔を上げて櫻井に声をかけた。

「櫻井、大きめの紙とペンをくれ。3色ボールペンとかいいな」
「畏まりました」

用意した紙とペンをテーブルに置くと、櫻井は部屋を辞した。昭彦が涼子に向きあう。

「少女漫画って読んだことあるか?」

突然の質問にきょとんとする。

「少女漫画、ですか?」
「そう、恋愛小説とか」
「あります、けど…」

なにが言いたいのだろう?

首を傾げる涼子に昭彦は「ならいい」と頷いて、紙にペンを走らせた。

「人間の行動っていうのは、その人の感情と事情によって、初めて意味を持つものだ」
「…?」
「例えば、少女漫画とかでよくある三角関係を例にして説明した場合、こんな感じ」

紙の上に〇が3つ。

「男性A1と男性A2が居る。この二人は、女性Bを好きだと思っている。女性Bは男性A1を好きだけれども、男性A2の事は好きではない」
「…はい」
「ここで、男性A1は女性Bに好きだと告白したとする。2人は好き会っているから、付き合うようになる。つまり、心のベクトルがお互いを向いている状態」

ふたつの○の間に、それぞれに向けて赤い矢印がひかれた。

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