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第6章 三男 昭彦様

午後からのお勤め、といっても、涼子は朝、普段通りに目が覚めてしまった。

ゔー緊張する…

ゆっくり朝風呂を楽しんでみるものの、あまり緊張はほぐれなかった。結局ぼーっとテレビを見て過ごし、お昼も喉を通らなかった。

15時まであと少し。メイド服に着替え深呼吸をしていると、コンコンとドアがノックされた。

「ご用意はいかがですか？」
「だ、大丈夫ですっ」
「おや、緊張されていらっしゃいますね」

仕方ないでしょう！？

内心で反論すると、櫻井は涼子に化粧台の前に座るようにいった。

涼子の肩甲骨の下まである長い黒髪を櫻井はブラシで梳いていく。

「大丈夫ですよ。ご主人様方は皆さまお優しい方ばかりです」
「…はい」

あなたが1番優しい…

髪を梳かれる度に、涼子は心が凪いでいくのを感じていた。