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愛のシンフォニー
第9章 黒歴史
「は、はあはあ、ここまでくれば・・」

徳造と美樹はあまり路地裏にある教会まで逃げてきた。ここならヤツらを怯ませる十字路もあるし追ってこないだろうと思ったのだが・・。

激しい爆発音がして十字路が破壊された。

「キヒヒヒ、見~ぃつけた」

ひと息つく暇もなくファントムたちが追いついてきたのだ。十字架の効果が及ばない遠くから魔弾を投げつけて正確に十字架を破壊したのだ。

だが、十字架が破壊されたのが幸いした。
十字架が破壊された震動で音響のスイッチが入ってしまって讃美歌が流れ出したのだ。
讃美歌を聞いてファントムが苦しみ出した隙に徳造と美樹は手を取り合って全力で逃げる。

「ぐうう~っ、耳障りな歌だ」
ファントムは魔弾で音響を破壊すると徳造たちを追った。

徳造と美樹は町外れにある廃校舎に逃げ込んだがすぐにファントムたちは追いついてきた。徳造たちの居場所を正確にキャッチしているようだ。

「どうしてそんなに正確に僕たちの居場所が解るんだ?」と徳造は息を切らせながら問いかける。

「キヒヒヒ、愚問だな」
「言っただろ、我々は君自身、君の心だ」
「一心同体なんだから君のことはすべて解るんだよ」

ファントムたちは愉快そうに笑う。

「どういうことだ、奴等は僕自身、僕の心、一心同体?」

3人のファントムは徳造と美樹を取り囲むように立ちはだかる。

「ファイナルアンサーだ。今すぐここでヤれ、交われ」

「お前たちが激しく交わるのを見てオナニーぐらいしてやるよ」

「さあ、一発ヤッて種を我々によこせ。そうすれば命までは取らない。我々とて自分を生んでくれた者を殺したくはないからな」

そう言ってファントムは高笑いをする。
その衝撃の言葉は徳造の中に激しい嵐を巻き起こしていた。

「生んだ、僕がファントムを生んだ・・」

ーその時、稲妻にでも打たれたような激しいショックの中で僕はすべてを思い出したんだ。それはずっと封印していた黒歴史。決して甦えらないはずだった忌まわしい記憶。許されない存在は僕だったんだ。ごめんね、美樹ー

徳造は何不自由ないお金持ちの家に育った。
父親の起こした会社の事業が上手くいっていた。

幼い徳造は何も知らず後から知ったことだが、会社はアダルトグッズやアダルトビデオを制作する事業を行っていた。いかがわしい事業で儲けたカネだから立派とはいえない。
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