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女王のレッスン
第5章 ■努力のタマモノ
小声の応酬の末、力比べに勝てるはずもなく、その先へ滑り込むのを許した上に、気付かれた。
「……っ!」
そこが持っている劣情に。
歯を喰いしばって声が出そうになるのを必死に耐える。
「……ルカぁ」
「な、に」
「今度から替えの下着持って来い」
「……サイッテー」
ニヤつくその顔を見もせずに、さっき言い掛けた罵倒を改めて言った。
なんてこと。瑛二さんに、触られてしまうなんて。この先もまだまだ教わって、一緒に過ごす気でいるのに。
「知ってるよ。文句なら自分のその正直な身体と、楽しんでる所で釘を差したあの旦那に言え」
「なんで、シンさんに……」
「俺の奉仕で彼女はまだまだ綺麗になるはずだった」
布の上の湿り気を彷徨っていた指が突起を掠めて身震いする。
狭まった視界の向こう、重なり合うふたり。こちらのことなど見向きもしない。
「持て余してるからルカにやる」
「い、らな」
「気まずいとか思うな。最初は気になるかもしれないがすぐに慣れる」
「っ……」
布の隙間に指が捩じ込まれ、直接触れた。
嘘、嘘、やだやだやだ、やだ。
十分過ぎる潤いに瑛二さんの喉からクッと笑いが漏れる。
「絶対声出すなよ。マイク拾うぞ」
触れられてしまったら、抗う術もない。目をぎゅっと閉じて顔を顰め、
陥落して俯くように頷いた。
「いい子だ。もう少し脚開け」
躊躇いはしたもの言われるがままおず、と脚を開く。窮屈そうだった手が拡がって異なる体温が溶け合っていく気がした。