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女王のレッスン
第1章 ■最初のレッスン
瑛二さんの説明に任せてカナちゃんがわざと動いて見せる。
「だから、抱き締めるように縄を回す。二週目を回す時は一週目との交点を一度抑えて回すと緩まない。この時も指1~2本入る強さにします」
4本の縄がカナちゃんの身体に巻き付き、瑛二さんは指を動かして見せる。
「二週回したら起点からの2本の下をくぐらせて右下に抜く。そして上へ引く。襟留めという形になります。これを作ると縛った手首が摩擦で動かなくなる。で、上の縄の上を通して下へ。襟留めの上から今度は左上へ胸縄の下をくぐらせて引く。で、ここに隙間を作り縄尻を通す。これが三点留めです」
一気に複雑になった。上に行って下に行ってなんだか忙しい。
「まあ、ここは言葉よりやった方が早いので、わからなかったら都度聞いて下さい」
そりゃあそうだ。取り敢えず左腕へ縄を回してみた。そのまま胸を通して右腕。
左腕に戻す時に一度支えもう一周。起点からの2本の下……で?
「くぐらせたら下に抜く。そう。で上。この交点持って彼の手動かしてみて」
「ここ?で……」
柊平の手首を掴んで上に上げてみる。
「いぃぃぃっ、遥香ちゃ、それ無理痛い」
「ええっ?ごめんごめん」
「そうやって痛がらせるのは本当に駄目。動かすなら無理が生じない方向にね。攣ったり脱臼とかの危険もあるから気を付けて」
「は、はい……」
怒られてしまった。そんなに身体硬いなんてなあ。
気を取り直して続き。
「上の縄の上を通して下、で回してそう。胸縄の下をくぐって隙間作って通して引く」
「あ、出来た」
「上手いね。器用だ」
「もう一回やる」
なんかちょっと楽しくなってきた。手芸とかも得意だし手先は柔らかい方だからかな。
「遥香ちゃん、解いたらちょっと休んでいい?力入れてたみたいで腕疲れてきちゃった」
「えー……」
忘れない内にやりたいのに。
「わかった、ちょっとね」
するすると外して全ての拘束を解き、周りの様子を伺い見る。
みんな男性が女性を縛ってる。中で、
「きゃっ!」
カナちゃんが声を上げた。