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女王のレッスン
第1章 ■最初のレッスン
「ちょっと。おっぱい触らないで欲しいんだけどぉ?」
「何だよちょっとくらい」
「今そういう時間じゃないし!」
「カナ、どうした?」
トラブルみたいだ。触られた、の?
瑛二さんがすぐに傍に寄る。
「この人胸縄締めながら触ってくる」
「ちょっと触れただけだろ、何をそんな」
「貴方にとってはちょっとでもされた側にしたら違うこともある。最初に言った筈です。嫌がることはするなと」
みんなが座ってる中、長身の彼がおじさんを見下ろした。
眼光の鋭さも相まって凄みが増す。
「彼女は俺のパートナーだ。貴方の奴隷でも何でもない。不服ならどうぞお帰り下さい。そういう店は他にある」
彼の放つ威圧感に、周囲がまたしぃんとした。
そんなに大事に扱うなんて、まるで本当に恋人みたいな。パートナーって言ったけどつまりそういうことだろうか。
「も……申し訳なかった」
「わかれば結構。カナは?」
「いーよ。ありがと瑛二さん」
「失礼しました。皆さんどうぞ続きを」
醸し出す空気に自分が言われた訳じゃないのにドキリとして、促されても少し上の空。
これが緊縛師って人なの?思わず瞬いてその人を改めて見る。
感情がどことなくざわついた。
「遥香ちゃん。もう大丈夫だよ」
「あ、うん……」
やっぱり私、とんでもないことをしに来てしまったような。