この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
女王のレッスン
第5章 ■努力のタマモノ

瑛二さんが彼女の脚を持つ。そこが露わになって、目を背けそうになったけど堪えた。
結衣子さんは、彼女全てを使って伝えようとしてくれている。
足首と太腿が縛られ、背中で繋がる。さっき見てきたそれよりもずっと近距離で、彼女の全てが眼前に晒された。
付け根の秘部。愛液で濡れて、艷やかで卑猥で、それでも綺麗だと思った。

「それまで適当な男に開いていた脚が、こうやって縄が掛かって閉じられなくなるのよ。屈辱的で羞恥心でいっぱいなのに、更なるそれを望んでしまう。陶酔の域ね。見て欲しい、見ないで欲しい。こんなことされているのに感じてる私をどうか、咎めて、辱めて。そして、受け入れて。この瞬間だけでいいから、私のことだけ見て、抱いて」

熱っぽい吐息を吐き出して瞬いた彼女の目からひと筋、涙が伝う。

「……我儘な生き物よ、マゾヒストは。今も同じことを思うしこれだけ手を掛けて貰って尚、もっと欲しいと乞い願うの。その日はもう、喘ぐことすらままならないくらいになってね、このまま死ねたらいいって思ったわ。またひとりになって目が覚めたら望み始めるってわかっていたから。でもそれは、瑛二くんの傍にいることが出来たお陰で平穏を得たのね」
「解くぞ」
「もういいの?」
「十分過ぎる」

瑛二さんが無表情のまま、結衣子さんに施した緊縛を解いていく。
脚が自由になり、胸が自由になり、腕が自由になる頃には結衣子さんの涙は渇いていて、私たちに安堵した表情も見せた。
だけど、穏やかじゃない凶暴な雄を滾らせた猛禽類が、再び彼女の身体にシャツを掛けた。

「来い」
「え?」
「ああ、いい。連れてく」
「ちょっと、瑛二く――」

ひょい、と結衣子さんを横抱きにして、「やだ、何」「黙れ」の応酬をしながら瑛二さんはカーテンの向こうへ消える。
解いてそのままになった4本の縄と、マットに薄く残る愛液の跡。揺れてたカーテンの振り幅が小さくなり、元に戻ってしんとする。
稜くんを見たけど、私の視線に気付かない振りなのか、カップを傾けた後ソファにもたれかかった。
やがてカーテンの奥からくぐもった声が少しだけ聞こえて、膝を抱える。隠す相手も、物もない。

/320ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ