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女王のレッスン
第5章 ■努力のタマモノ
「いやー、びっくり。その後の成り行きもだけど瑛二さんのアシスタントっていうのも」
カウンターに横並びで座り近況をざっくりと満くんに話した。
「それ稜くんにも意外って言われた。でも結構楽しくやってるよ、昨日は8 Knotで飾り縄とかやったし」
「へーぇ。今度俺も縛ってみせて」
「なんかやだな、満くんだと全部そっちの雰囲気に持っていかれそう」
「隙あらばね」
相変わらずの調子で色んなことを軽くしてくれる満くんはある意味安心する。
緊縛講習やショーがない時のここの夜の雰囲気は妖しげ。
服という形状をぎりぎり保っているような衣装を着た人や、殆ど下着姿の人もいる中、普通に服を着て話している私達のほうが異様なくらいに感じる。
「なんか遥香ちゃん雰囲気が変わったなって思ったんだ。最近の同行とかそういうのも影響してる?」
「そうかも、会社の人にも言われた」
「いいんじゃない?色気出てきたし可愛いよ」
「満くんはそゆこと躊躇いなく言うね」
「サービス精神は旺盛だけど、俺はわざわざ嘘は言わないよ。で、今日の目的は何?」
軽口を受け流しながら、私は今日の出来事を簡単に説明し、そういう気分になったことを正直に話した。
満くんは瑛二さんのプレイに随分興味を示していたけど、最後には「なるほど」と言って店内をぐるりと見渡した。
「抵抗なければスワッピングはどう?カップル同士」
「え?満くんとじゃなくて他の人たちともってこと?」
「うん。面白いと思うよ。最近色々勉強中なら尚更。俺もこの頃そういうのしてないし」
どんどん染まっていくなと思う反面、面白そうとも考えてしまった。
こういう所にくる女性はどんな人がいるのだろう、と、前から気にはなっていたから。