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女王のレッスン
第5章 ■努力のタマモノ
「自分がしたって受ける側の視点からしか見えない。キスも愛撫も挿入もね。それは彼も一緒だけど、第三者として見たらお互い気付きや改善点が見えてくるのかなって」
「最初はちょっと驚いたけどね、そういう考え方もあるんだなって。実際セックスのやり方なんてまともに学べないし」
「それに付き合いが長いとやり方ってどんどんルーティン化してくるの。私はもっと思考するセックスがしたいから、連れてきちゃった。彼真面目だから、違う姿が見たい」
アヤさんはまた屈託なく笑い、コウさんにも笑いかける。
セックスのルーティン化とはまたパワーのある言葉だな、と満くんを見ると、頷いて「わかります」と同意した。
「俺も何も考えないとそうなる。キスしたら首、鎖骨、胸って下りてく。間違っても唇から頭にはいかない」
「ははっ!確かに。でも相手の度肝は抜けるか」
「感じるかは別ね。ああ、なんか暑くなってきちゃった。服脱いでくる」
乗り気になってきたのだろうか。微笑んで彼女は立ち上がり、「更衣室前にいるよ」と彼もそれに付いていく。
「どう?ルカちゃん。あのふたりだったらあり?」
「うん。コウさんほんと真面目だね、あとアヤさんも気になる。積極的っていうか開き直ってるみたいな」
「ね。どんなセックスするのか興味ある。気質が陛下に似ていそう」
「そうかも。でも満くん既婚者としない主義じゃなかったっけ?」
「遊ぶ時のトラブル防止の為だよ。こうやって同意の上なら構わない。何かあっても彼らの問題」
満くんの顔が急に雄の顔になって、私に近付いたと思ったらキスされた。
「……な、に、いきなり」
「ん?暫しのお別れだから。そっちの席に行ってるといいよ」