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女王のレッスン
第5章 ■努力のタマモノ
プレイの流れで元いた席に戻ろうとした時、満くんに手を引かれ呼び止められた。
「何?」
「服脱がされてる時にアヤさんがね、面白いこと言ったんだ」
「面白いこと?」
「『たまには他の人としてみたいなって思ってたの』だって」
その言葉に思わず目を見開く。だってプレイ直後、彼女が夫の元へ擦り寄り濃厚なキスをせがんでいたのを見ていたから。
「……そんなことバラしちゃって」
「ルカちゃんなら悪いようにはしないでしょ」
「うん……ちょっと話してみたいな」
「いいよ、俺コウさん引き付けて話してる」
「ありがとう」
席に戻ると壁際にアヤさん、プレイルーム側にコウさんが座っていた。
私は彼女の隣に座る。満くんは早速コウさんに話しかけ、彼の笑顔を引き出していた。
「どうもありがとうルカちゃん。楽しかった」
アヤさんが無邪気に笑って見せ、ついつられて笑う。彼女の笑顔はそのくらい魅力があった。
「いえ、こちらこそ。真面目で優しい旦那さんですね」
「そうね、器も大きいし一緒にいてもいなくても楽しい。彼以上の人はいないと思ってる」
「その割には随分と楽しそうに色々してるように見えましたけど……」
「うん、実際に楽しかった。あなたの反応も満くんのテクニックも夫がセックスしてる様子も全部」
「なんであんなに嗤ってられたのか、不思議です」
彼女をじっと覗くように見つめてみる。アヤさんは瞬く間に真顔になって、すぐにまた目をきゅっと細めた。
「……楽しい、って理由だけじゃ満足しなさそうだね?」
「聞いてみたいです。嫌じゃなければ」
「いいよ、軽く思考を整理したいと思ってた」
あんなにどっぷりと快感に浸ってたように見せていたのに一転、とても理性的。