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女王のレッスン
第6章 ■孤高のキンバク

おやつを終えてテーブルに広げられたのは、大量の絵コンテとさっき散乱していた間取り図。
いつの間に描いたのかと思う程丁寧な手描きの絵コンテには、モデルの位置や使う小道具が細かく指定されていて、イメージ共有を前提とした作りになっていた。
一体どうやったらこれだけのイメージが頭の中で湧いてくるのだろうか。
全体を説明しながら瑛二さんはどういう世界観での写真集を作りたいかを情熱的に語る。
ひと通り話し終えて息をつくと、「質問はあるか?」と尋ねた。

「この障子の下半分を抜いて縄を掛けるってまさかアトリエの使う気じゃないでしょうね?」
「道具として持ち込むよ。障子に縄を蜘蛛の巣みたいに掛けたその中にモデルを括り付けたい」
「ふうん。囚われの蝶ね。ここで全部撮影って訳じゃないわよね、他にも機会作るの?」
「まあ下手したら年単位だな。これはただのオープニングセレモニーみたいなもんだ」
「絡みの撮影はいいんだけどさ、この俺と満が背中合わせの目隠し首手首緊縛状態ってまさか」
「こないだのあれだな。やっぱ使いたいと思うんだ。お前単独よりミツとふたりの方が背徳感が増す」
「どこに需要があるのか疑問だね」
「撮りたいものを撮るだけだ。俺の写真集だからな」
「私の着物着衣で緊縛って……」
「雰囲気にも合ってオーソドックスに決まる。着付けはユイ。着物もそういう風に扱っていいものを使うから気にするな」
「ああそう……」
「背徳感ねぇ。スーツに麻縄も捨てがたいなぁ」
「辞めて下さいよ結衣子さん、そういうの瑛二さんやろうとする」
「いいな、スーツに麻縄」
「ほらー。辞めようよほんと……」

額に手を当てて稜くんが項垂れる傍で、瑛二さんはさらさらと白紙の絵コンテに描き込んでいく。
髪で顔を隠したスーツ姿の男性の上に縄筋が足され、『眼鏡?』『ネクタイ?』と言葉も加わっていく様子に思わず見入った。

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