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女王のレッスン
第6章 ■孤高のキンバク

とても自然に口からついて出た言葉に、稜くんは目を細め、鼻で嗤った。

「なんだそれ。そこまで落ちぶれてないつもりだけど」
「わかってるよ。でも、今だけでも」
「君が黙らないからこうしてるだけで他にも相手はいる。別に困ってない」
「そうやって余計に傷付こうとするの、辞めようよ、稜くん」

握られてる腕に更に力が篭り、奥歯を噛み締める。
牽制し合った視線。稜くんは先に逸らして息を吐き、私の手首も解放した。

「嫌だね、俺今優しく出来る気がしない」
「いいよ。優しくされたって痛いだけだし」

寝転がったまま、天井に向かって呟く。視界の端で稜くんがグラスに口を付けたのが見えた。

「大体、こんな夜に妙な気持ちのままひとりでオナニーして寝るなんて嫌じゃない」
「何。結局さっきの撮影とふたりの見て興奮そのままって訳」

軽薄な嗤い混じりに言われて意地が悪いなぁと思ったけれど、口には出さず、「そうだよ」と返す。
どうしようもない。それしか出来ない。
身体の昂ぶりだって本当だし、だけど、何より。
目の前で傷付きたがっているこの人を今、独りにはしておきたくない。

「変態だな」

稜くんが中庭へ飛び出して、すぐにまた姿を見せ、窓を閉めて鍵を掛けた。

「抵抗出来ないって理由を君にあげるよ」

サディスティックな表情を私の目の前に晒し、縄頭を顔の横で振りながら告げる。

「……その方が自分も楽なんでしょ」
「君も随分スレたね」
「色々見たもん」
「なのに愚かなくらい真っ直ぐなままなんだ」
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