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女王のレッスン
第6章 ■孤高のキンバク
「ふっ、あぁ……!」
一気に奥まで。肉壁を抉るその感覚に腰がびくついて、まるで身体が歓喜しているよう。堪らずごくりと空気を嚥下した。
その様にも稜くんは嘲り笑う。指が中で折られ細かく振動を始めた。
「ひっ、い、やぁ……っ」
「中ぬるぬる」
「あぁっ、あ、んっぁ……、っくぅ……」
「十分すぎるな」
何が、などと問う気も起きない。脚の拘束を外されて下着が引き抜かれる。
「まさかこれを君に使うとは思わなかった」
荒い呼吸の中で聞く呟きとビニルを裂いた音にうっすらと目を開けた。
自嘲気味に嗤う彼が私の脚を絡め取って迫り、自身のそれを周囲に擦り付ける。
「やっ、稜、く……んぅっ!」
「何」
「……挿れ、て」
「へぇ、結構酷いことしてる自覚はあるんだけど」
「関係、ない……」
「……いじらしいね、ほんと」
「ああっ!」
割って入ってきた質量に声を上げて、内部の圧縮に稜くんが顔を顰めた。
やけに艶のある表情。思わずドキリとして溜息を吐いたのも束の間、ゆるやかに抽送が始まる。
読み取れるのは半ば自棄の欲情と、心の奥底にしまい込んでいたであろう哀愁。
両方溶け合わせた、つらそうな顔。
手が自由だったら、間違いなくその頬に手を伸ばしたはずだ。
私まで哀しくなってしまうから。
「……だから、心外だって」
「なに、あっ」
急に引き抜かれて身体を裏返された。腰を高く上げられてまた入ってくる。
その意図がわかって、それもまた哀しくて、より深く内奥を貫くそれに声を上げた。