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女王のレッスン
第2章 ■縄師のテホドキ


「そっか。じゃあうまく出来たんだ」

一人暮らしの部屋に帰ったその夜、柊平に早速電話をした。
今まで土曜から日曜にかけて泊まることが多かったけど、今日は帰る時間もまあまあ遅くて、会わない週末は久し振りのこと。

「うん。最後は『よくやった』って褒められたよ。驚いちゃった。そういう人だと思わなかったから」
「へえ、なんだか楽しそうだね」
「楽しかったよ!カナちゃんとも仲良くなったし」

シングルベッドの端に腰掛けて向かいの壁を見る。この部屋で浮いて見える2mの麻縄が帽子用のフックから垂れ下がっている。

「あと来週も空けとけって言われてるからまた会えないかも」
「そうなの?明日は俺が予定あるしなぁ……」
「来週の日曜は大丈夫だと思う。会うならそこにしよう」
「わかった。講習はあと2回?」
「その予定。来週は男の人縛れって」
「へぇ、なんかちょっと妬けるなぁ。それ俺じゃ駄目なの?」
「うん。やめとけって。わかんないけど」

瑛二さんから『つらくなる』の真意は結局教えて貰えなかった。
曖昧な言い方とカナちゃんは言ってたけど本当にそう。微妙なニュアンスでだけ言ってそのまま放置。
無駄に混乱してしまう。

「なんだろうね?」
「考えがあるらしいよ。まあ、終わったら連絡する」
「そうだね、何があったか聞きたいし」
「ん。じゃあそろそろ切るね」
「うん。おやすみ」
「おやすみ」

通話を切ってごろりと横になる。
縛っても挿れないとか、ご主人様でもないとか、いわゆるSMが自分の中でどんどん崩れていく。
カナちゃんも主従は結ばないって言ってた。でもお店に所属してるってことは普段は誰かを相手に縛られたりなんだりしてるってこと?
どんなお店なんだろうな。フェティッシュバーっていったっけ?
家を会社とせいぜい柊平の家くらいの行き来しかしていなかった日々だったのに、気付けば女王様の真似事をしてる。

参ったな。仕事より面白いかもしれない。
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