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女王のレッスン
第2章 ■縄師のテホドキ
その日691に入ったら、既に瑛二さんがバーカウンターの傍らにいた。
数歩進んだらすぐに気付いてこちらを向く。
「来たか」
「こんにちは瑛二さん」
それから背後にもう一人、男の人。
「こいつが今日のお前のパートナー。ミツ」
「ミツルね瑛二さん。満足の満。話は聞いたよ。よろしくルカちゃん」
サーファールックな雰囲気の明るい笑顔で、私に右手を差し出してきた。
「遥香です。よろしくお願いします」
握手を返す。ぐっと握られてちょっとドキリとする。
なんでこういう所にくる人たちは揃いも揃って自然に触れられるんだろう。
歳は若そう。変わらないくらい?でもって縛られるってことはMな人?
「あ、別にこいつ何でもねえ便利な奴だから」
その思考に対するアンサーなのかよくわからないことを言われ、頭に疑問符が浮かぶ。
満さんは瑛二さんの物言いにふはっと吹き出して笑った。目がきゅうっと細くなる。