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女王のレッスン
第7章 ■最後のレッスン

悦楽が滲んだ声にドキリとする。
後手縛りは何度もされてきたけれど、全裸で味わうのは初めてのこと。
二の腕に二周。通された所でテンションを取って背面で留められる。

「……は」

さっきまで感じてたせいで、簡単に揺り戻される快感。
縄の触れた場所全て愛撫されているようで、下半身が疼いて息を飲んだ。

「痛くない?」

首を横に振って答える。
抱く縄が増えて、胸の下に通されながら、指先が掠めた先端。

「っあ……!」

ぶるりと半身が震えて背が仰け反ると、冷笑が返ってきた。
挟み込まれた自分の胸が、身体の熱を受け赤らんで、妙に妖艶で、自分のものじゃないみたい。
ぎちぎちに締まっているのに痛くも苦しくもない。それどころか、むしろ、気持ちいい。
こんなに純粋に縄を味わえるのはもうこれきりかもしれない。それなら、せめて。

「んっ、……は」

もっと欲しい。
もっと、抱いて。

「脚出せるか」

瑛二さんが新たな縄を手に私の前に来る。嬌声混じりの息を吐いて脚を彼の前に出した。
隠したいという羞恥心より、もっと味わいたいという欲が勝り、彼を見る。
嗤われるかと思いきや、真剣な眼差しを向けられた。
カナちゃんや結衣子さんを縛ってた時と同じ。その時のパートナーを、愛してる、ような。

「ふぁあっ……、はあ……っ」

それでもいざ脚に触れられると、頭が白くなりそうだった。

「本当に気持ちよさそうな顔するなぁ」
「やっ……、……あぁ、」

認めてるけど、認めたくない。目を閉じてみるも、それにすらまともに力が入らないことに気付く。
両膝に掛かった縄は背中で纏め上げられ、閉じることも敵わない。首から上以外禄に動けもしない。
なのにまるで、空中を漂っているような感覚に陥った。

「遥香」

なんて、気持ちのいい……
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