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女王のレッスン
第7章 ■最後のレッスン
「……綺麗だよ」
声の主の輪郭が僅かにぼやけて焦点を失う。恐怖を感じてもおかしくないのに、口から漏れたのは熱い溜息だった。
頬に触れた手。視線を動かして無表情で見つめてくるその目を見たら、急に嬉しさがこみ上げて半開きの唇が僅かに笑ったのを感じる。
「……瑛二、さん」
「酔ったか」
「これ、縄、酔い……?」
「だな。俺も随分と信頼されたもんだ」
自嘲気味に笑って、瑛二さんは私の脚の間に顔を近付けた。
「やっ、やぁ……見ちゃ」
「見るだけで済ますか」
抱え込まれて、息遣いをそこに感じるほど近付いた距離。
舌が押し当てられて酩酊状態の上から鋭い快感が襲い、「ああぁっ!」とひと際大きな声を上げる。
ぴちゃ、くちゅ、とわざとらしく音を立てて舐め上げられて、喘ぐ声はもう悲鳴に近い。
その上内部へ忍び寄る指。突き立てられて、ぐちゅりと水音が零れた。
「い……っやあぁあぁ……っ」
「楽しそうだな」
「そっ……んな、……い、や、やだイッ……!」
「じゃあやめてやる」
言葉通り、指も抜かれて舌の動きも止まる。
「ひっ、あ……や、」
唯一動く首を横に振って、また口から出るのは拒絶。
「何が嫌だ」
「や……」
やめて。
やめることを、やめて。
「やめ、な……で」
もっとして。この疼きから解放して。
「……イカせて」
身体も脳も
自由になれる。
「……仕方ない」
「ひあ……っあぁっ、くっ……」
中に感じる圧がさっきより強くなって、指が増やされたことを知る。
舌の動きも相まって引いた波がまた一気に押し寄せた。
「んあぁっ!だ、めっ……イッ……ちゃぅ……」
今度は、止まらない。
動かない四肢に力が入ってまた果てへと向かい、ぐったりと前に倒れかけた身体を瑛二さんが支えてくれる。