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女王のレッスン
第2章 ■縄師のテホドキ

意外なことに、その後の緊縛も合格した。
『気を抜くと左右差が顕著に出るから結び目だけはしっかりしろ』とは言われはしたけど、確かな手応え。
ほっとひと息ついたら満さんはまた笑ってくれた。

「ミツ、もうちょい待ってろ」
「うん、終わったら呼んで。軽く飲んでるから。じゃねルカちゃん」

私に向かって振られた手に振り返し、縄の片付けをなんとなく手伝う。
他の受講者はカウンターに行ったりいちゃいちゃしてたりプレイルーム付近をうろついてたり様々。
最初こそ戸惑いはしたけれど、なんとなく順応してきてしまっている。
怖いものだと思いながら、残った最後の縄に手をつけた。ら、

「あ、ルカ、その一本そのままでいい」
「え?なんで?」
「これからお前を縛るから」

本当に何の脈絡もなく、予告もなく、こちらのことを伺いもせず
目の前の猛禽類は当然のように言い放った。

「……は?」
「最初にやっときゃよかったな。まあいつでもいいんだけど」
「ちょっと待って、なんでそんな」
「縛る人間が縛られる人間の気持ちをわからないでどうする。俺もやったぞ」
「いや、そうかもしれないけど瑛二さんが私を縛るって……こと?」
「不満か?」

最初に来た時に見たカナちゃんの姿を思い出して、顔の温度が上がる気がした。
あれを、私が?

「別に俺とお前がプレイする訳じゃない。縛られるってのがどういうことか身体と脳が理解すればいい」
「ええー……?」
「拒否するなら最後の1回教えねえぞ」
「わ……わかった!わかりましたー……」
「じゃあそこ座れ」

言われた通り、背を向けて腰を落とす。背後で縄が擦れる音がする。
緊張してきた。見たり教わったりしても、されるのは初めてだからしょうがないのかもしれないけど。

「ルカ」

呼ばれて身体を跳ねさせるように背筋を伸ばした。
見えないのがもどかしい。いつ触れられるかすらもドキドキする。
背後に体温の気配。衣擦れと、手が伸びる気配。

「……そんな緊張すんな」

肩に触れられてまた身体が跳ねる。湧き上がる恐怖。
なんだか息苦しくなってきた。こんなこと私は他人にさせていたの?
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