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女王のレッスン
第2章 ■縄師のテホドキ
「俺、自分がこんなに我慢出来ない奴だと思わなかった。挿れていい?」
熱っぽい掠れた声で言われて、止めることも考えようとしたけど諦めた。
私だってそうだ。こんなに我慢が出来ない奴だったなんて。
「……う、ん……」
知らなかった。
こんなセックスしたこともないし、こんなに欲しいと思ったこともない。
初体験から7年、私がしてきたセックスって一体なんだったのか。
満さんが私から離れて、ひとり黒い天井を見つめる。
意外といつも通りの自分。何をしてるかもわかってる。
この冷静さはなんなのだろう。
「ルカちゃん」
視界が彼ひとりだけになる。
つるりとした細めな上半身、綺麗とすら思った。
「あ……」
「力、抜いて」
足を抱えられて、あてがわれる。
息を吐いたら、またキスが落ちてきた。
「はっ……」
「きっつ……ごめん、ちょっと痛い思いさせるかも」
「へー、き……」
少しずつ入ってくる。大きな質量を感じて眉を顰めると頬を指が撫でた。
「……抱きついていいよ。多分楽になる」
言われた通り首に腕を回したら顔がぐっと近付いた。
男女問わずモテると言った、その理由がわかる気がする。
女性的な部分と男性的な部分が絶妙なバランスで配置されてる。
なのに、獣みたい。
「んっ、あ……っ!」
「はっ……これで、全部。動くよ」
返事する間もなく、律動が始まった。一度の往復で頭が痺れそうになる。
それが何度も繰り返されて、我慢しようと思っていた声が止まらなくなった。
「あぁっ、んっぅ……はぁっ……」
「……ルカちゃん」
「ひぁっ……あぁ……」
どうして、こんな。
「そ、こ……やっ……」
「……ここ?好き?」
どうやったら、こんな。
「あぁっ、や、まっ……だめ……」
「ルカちゃん……」
「み、つるっ……さ……」
ほんの2時間前に会ったばかりの人と、肌を重ねて気持ちいいなんて。
「ごめん、やっぱ……止まんないわ」
「はぁっ……あ……」
「……イケたら、一緒にイッて」
その感覚に集中した。セックス中にイケたことなんてないのに。
探せる気がして。
頭が、真っ白になる。