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女王のレッスン
第2章 ■縄師のテホドキ

有孔ボードの前に立って、掛かる縄を見た。
10、8、7、5、2といった数字が振られてる下に纏められた縄。それから691でも見掛けたバラ鞭。
ちょっと離れた位置にある黒い綿ロープに触れてみた。柔らかくて肌触りはいい。

「ねえ瑛二さん。綿ロープって使わないの?」
「俺は緊縛には使わないね。なんで?」
「それこそAVでよく見かけるから」
「ほんと罪深い業界だよなぁ……持ってきてみ」

首を傾げながらもそれを取って、ラグの上に座る瑛二さんの元に持っていく。

「ちょっと胸縄だけかけるぞ」
「えっ?」
「心配すんな。本気でやらねぇから」

訝しみつつも背中を向ける。しゅるしゅる、と解く音がしたと思ったら、肩に触れられて腕と胸に縄が通った。
しかも胸を上下で挟む形で。ちょっとこっ恥ずかしい。
だけど抗議する間もなく背後で結ばれる。

「動いてみろ。腕も動かして」

動かしてみる。違和感にはすぐに気が付いた。

「……締まる?」
「当たり。あと滑りもする。それがどれだけ危ないかわかるだろ?」

なるほど、と頷いていたら解かれていった。

「使う緊縛師もいるけどな。好みややり方の問題で巧く使えばいいってだけ。ソフトに遊ぶ程度なら問題ない」
「そういうもんなんだ……」
「伸縮性のないものもあるけど高い。麻縄の方が俺には馴染む」

笑みを漏らして纏めたそれを私に手渡す。

「じゃ、準備出来たらいつでもどうぞ」

人の気も知らずまたあぐらで座り、手振りで促された。
眉根を寄せて立ち上がり、綿ロープを掛けて7mの麻縄を取る。

「鋏は?」
「デスクのペン立て」

ちらりと見て確認。ふたりきりだから注意を払う。
気付かれないように深呼吸して、瑛二さんの後ろに立った。
縄を解いて半分に折る。毛羽立ちがないかも確認した。相手を傷付けないための手解き。

「……忠実だねぇ」
「やってるってわかるの?」
「でなきゃ呼んでまで教えねえよ」

顔は見えないけど穏やかな口調で瑛二さんは息を漏らした。
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