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女王のレッスン
第2章 ■縄師のテホドキ

瑛二さんの言葉が、脳に、というより胸にずっしりと響いて、二の句が継げなくなる。
手も取られてる。どうにも出来ない。
仕方がないからそのまま体重を肩に乗せて、抱き締めてみた。
瑛二さんの身体が一瞬電流が走ったみたいになったのがわかる。
だけどそれも僅かなこと。大きく息を吐いた後、手を2回握られた。

「あったまったな」

思わず微笑んで預けた自重を自分のものにする。
彼の持つ底深さが伺い知れるような触れ合いだった。

「後ろで手を組んで」

声は大きくなくていい。でも張りを出す。
組まれた手首に巻き付ける。テンションを見て本結び。
左腕、胸を通して右腕。背を通りもう一周。抱き締めるように。
テンションの調節は指2本分。

「痛くない?」
「ああ」

縄を引いて腕を少し引き上げる。柔らかい訳じゃないけど硬くもない。

「キツさは」
「問題なし」

襟留めして回し、固めたら最後の処理。
最初の頃に比べたら、まごつくこともなく早くもなった。

「でき、まし、た……」

思わずひと息ついた。やっぱり額に少し汗。
瑛二さんはわざと動いてみたり腕を引こうとしてみたりして、緩みやバラつきがないか確かめる。

「いいね」
「ほんと!?」
「ああ。大したもんだ。もっと先教えたくなる」
「やった!」
「じゃあ解け。解くまでが緊縛」
「はい!」

嬉しくなった。
瑛二さんがどんな顔してるか気になったけど、自分の顔が緩んでいるから見せたくなくて見なかった。
また抱き締めるように解いて手首を解放する。
不似合いな縄の跡が腕にうっすらと残っていた。

「まあ、三点留めならこれで十分だ。よく頑張ったなルカ」

私に向き直り、瑛二さんは素直に褒める。

「頑張った!これで柊平を縛ってあげられる!」

けど、

「……だといいな」

ちょっと引っ掛かる物言いに聞こえて、なんとなく笑みが消えた。
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