この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
女王のレッスン
第2章 ■縄師のテホドキ
彼から感じる欲情と期待。反して私に這い上がってきたのは僅かな躊躇い。
なんでかな。怖いのだろうか。
呪いのような言葉を、あの人はたくさん言ったから。でも。
「……いいよ」
勝ち取らないと。
「ベッド上がって上脱いで」
耳元で囁いて柊平から離れた。
バッグの中の麻縄を手にして振り返ると言われた通り柊平はベッドにいる。
鋏の位置を確認。縄も平気。ベッドに置いて、背後に回った。
両肩に触れる。身体は少し緊張しているみたい。
胸に触れると鼓動の速さが伝わってきた。
「落ち着いて」
緊張を解こうと抱き締める。びくっと跳ねた身体に、私も共振した。
おかしいな、私まで?
「ドキドキしちゃうな……」
……そういうことなのかな。
「……私もだよ」
小さく呟き、腕を離す。
「手、後ろで組んで」
促して、組まれた手に触れ、縄を手にして巻きつける。
だけどふとまた躊躇が生まれた。
そう言えば、縛った後はどうしたらいいの?
それで終わり?そんなことないでしょう。このままセックス?それもなんか違う。
いわゆるSMプレイをすればいいの?AVで見たことあるような?
私、なんにもわからないんじゃ。