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女王のレッスン
第2章 ■縄師のテホドキ

どんな状況で。
ここは彼の部屋だけど、こんな始まり方で大丈夫だったのだろうか。

どんな関係性で。
私達は恋人同士だけど、彼は主従的なものを望んでいるのか、あくまで対等でセックスだけそういう関係がいいのか。

何がしたいか。
柊平が何がしたいか私は知らない。緊縛されたい、とだけだ。
聞けばいい?でも聞いた所でそれが出来る?
満さんみたいに応えるなんて今の私には間違いなく出来ない。

何をさせたいか。
私は彼に何をさせたいのだろうか。
取り敢えず技術だけ身に着けたけど、それこそAV程度の知識しかないのに
足とか舐めさせる?羞恥プレイ?痛い系?でもそれも望まれていなかったら?

もしそれらが仮に出来たとして、この先もそれを続けようというの?続けられる?
そんな疑問が湧いてくる時点で到底無理だ。

私がひとりで突っ走ってただけなんじゃないの?
彼を置き去りにして。向き合うこともせずに。何がしたいかも不明瞭のままで。

最近の彼のこと、私はちゃんと知ってるだろうか。
私はちゃんと、好きだっただろうか。

ていうかそれってつまり、
私、は、

……柊平のこと、もう愛してない?
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