この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
女王のレッスン
第3章 ■奉仕のセンセイ
「え……っ!」
たったそれだけで膝が落ちる。『座りなさい』と手が言っていた。
「楽な体勢で座っていいわ」
手をついて、ゆっくりと腰を落とす。体勢を整えて姿勢を正すと、結衣子さんの両手が左右の肩から鎖骨を流れるように撫でた。
その手はそのまま緩急をつけながら腕を撫で付けて、手を握る。
温かい手。背中にも身体全体で感じる温もりが心地よく、目を閉じそうになって息を吐ききった瞬間掴んでいた手が後ろに回された。
「……っ!」
ひゅっと息を吸い込むと同時に背を反らす。
なんてタイミング。恐怖も拒絶も浮かぶことなく、受け入れてしまった感じがした。
「委ねていいのよ。安心して」
言葉のままに腕を組むと縄が掛かって結ばれた。また肩に触れられて、背筋に柔らかな感触が当たる。
これは、唇?思ったのも束の間、つうっと首の方までそれが伝った。
「はっ……」
それだけで呼吸が熱くなる。女の人、相手なのに。
左腕から胸の上、右腕と縄が通される。縄を通す順番もテンションのとり方も方法は一緒のはずなのに、瑛二さんのそれとは全然違う。
柔らかいのにしっかり締まる。任せていいと思ってしまう安心感。そして感じる下半身の僅かな疼き。
「痛くはない?」
「へい……き……」
背中で腕が寄せられて、継ぎ足された縄は胸の下へ。何度も抱き締められてとろけそうになる。
首の横に通された縄は下の胸縄を通って背中で括られた。
痛くないし、キツくもない。だけどただ、動くことが出来ない。
ベビードールに包まれた胸が綺麗に張り出す。まさに縄に抱かれている。