この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
毒蜜喰らわば
第12章 イタコの孫が見通した、愛・・
「私、デジャブを見たんです。今の話と同じシーンだった・・
この蛍庭園で二人は出会って恋に落ちて・・
もしかして、ここが二人のデートの場所になってたんじゃないですか?」
「そうみたいだよ。ここで待ち合わせては二人で蛍を見るのが好きだったって」
だからだ。だから、私にも蛍が見えた気がしたし、
茂と一緒に蛍を見たいと思ったりもしたんだ。
「まさに、稲村さんと彼の姿に遊女とお侍が重なってしまったんだ。
この場所に浮遊する彼らの魂が。
だから・・あの・・言いにくいんだけど・・」
私はすぐに・・読み取った。雅斗の言いたい事を。それは・・
「もう彼と一緒にここへ来てはいけない、そう言いたいんですよね?違いますか?」
ゆっくりと雅斗が頷く。
大きなため息とともに顔をあげて、
「二人がちゃんと恋人同士になればいいんですけどね」そう言って
少しひきつった笑顔を見せた。
この蛍庭園で二人は出会って恋に落ちて・・
もしかして、ここが二人のデートの場所になってたんじゃないですか?」
「そうみたいだよ。ここで待ち合わせては二人で蛍を見るのが好きだったって」
だからだ。だから、私にも蛍が見えた気がしたし、
茂と一緒に蛍を見たいと思ったりもしたんだ。
「まさに、稲村さんと彼の姿に遊女とお侍が重なってしまったんだ。
この場所に浮遊する彼らの魂が。
だから・・あの・・言いにくいんだけど・・」
私はすぐに・・読み取った。雅斗の言いたい事を。それは・・
「もう彼と一緒にここへ来てはいけない、そう言いたいんですよね?違いますか?」
ゆっくりと雅斗が頷く。
大きなため息とともに顔をあげて、
「二人がちゃんと恋人同士になればいいんですけどね」そう言って
少しひきつった笑顔を見せた。