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毒蜜喰らわば
第13章 別れも幸せも成就
「それとね、もうひとつ、話したい事があるんだけど・・
その話は直接会ってしたいから、今週の金曜の夜、帰りに会えるかな?」
直接会って話したい事、きっと大切な内容だ。
それも喜べるような話ではないと、彼の声音から察することができる。
恋願神社の辛い御利益が表れるような予感もする。
一瞬声がつまったが、明るい返事を返した。
もう何があっても受け入れる覚悟はしたはずだから。
あの恋願神社で。
「じゃあ待ち合わせ場所は蛍庭園にしようか?」
何も知らない茂が蛍庭園を選んだ。
「いいえ・・そこじゃないほうがいい・・表参道にしましょう」
もう・・蛍庭園に茂と一緒に行ってはいけない。
私達が行けば遊女と若侍はまた迷い出てしまう。それに・・
茂との思い出の扉もじきに閉じるつもりでいるのだから。
金曜の夜7時に表参道ミルズの前で、そう約束して電話を切った。
ここから茂の話を聞くまでの間、悶々とした時間を過ごさなければならないかと思うと
なにもかもを投げ出してどこかへ行ってしまいたいと大きくため息をついた。
その話は直接会ってしたいから、今週の金曜の夜、帰りに会えるかな?」
直接会って話したい事、きっと大切な内容だ。
それも喜べるような話ではないと、彼の声音から察することができる。
恋願神社の辛い御利益が表れるような予感もする。
一瞬声がつまったが、明るい返事を返した。
もう何があっても受け入れる覚悟はしたはずだから。
あの恋願神社で。
「じゃあ待ち合わせ場所は蛍庭園にしようか?」
何も知らない茂が蛍庭園を選んだ。
「いいえ・・そこじゃないほうがいい・・表参道にしましょう」
もう・・蛍庭園に茂と一緒に行ってはいけない。
私達が行けば遊女と若侍はまた迷い出てしまう。それに・・
茂との思い出の扉もじきに閉じるつもりでいるのだから。
金曜の夜7時に表参道ミルズの前で、そう約束して電話を切った。
ここから茂の話を聞くまでの間、悶々とした時間を過ごさなければならないかと思うと
なにもかもを投げ出してどこかへ行ってしまいたいと大きくため息をついた。