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毒蜜喰らわば
第9章 めずらしい人との出会い
「さ、とにかくあがって」
庭の草花の香りを嗅ぎながら里佳子の後をついていき
玄関に入ると、バタバタと足音が近づいてくる。
里佳子の娘の結衣ちゃんが小さな体を揺らして走ってきた。
「いだっちゃいま」
いらっしゃいませって言ってるのとママに通訳されて結衣ちゃんは、
さらに大きな声でいだっちゃいま!と体を折って挨拶してくれた。
「こんにちは、おじゃまします」
私も膝を折って結衣ちゃんの目線に高さを合わせると、
首元に抱きついてきてくれた。
子供はやっぱりかわいい、私も雅治と結婚したらこんなふうに、と
普段はしない想像が頭をかすめた。
リビングに通されると、テーブルセッティングを任されたのか、
里佳子の夫・幸田進が皿や箸を並べていた。
「ああ、いらっしゃい。今日は家に来ていただいてありがとうございます」
進に会うのは二人の結婚式以来だ。
里佳子が付き合っている頃から自慢していた進は、かなりのイケメンだ。
そのうえ中身が三枚目的だというところが里佳子一番のお気に入りだと
年がら年中惚気られていた。
庭の草花の香りを嗅ぎながら里佳子の後をついていき
玄関に入ると、バタバタと足音が近づいてくる。
里佳子の娘の結衣ちゃんが小さな体を揺らして走ってきた。
「いだっちゃいま」
いらっしゃいませって言ってるのとママに通訳されて結衣ちゃんは、
さらに大きな声でいだっちゃいま!と体を折って挨拶してくれた。
「こんにちは、おじゃまします」
私も膝を折って結衣ちゃんの目線に高さを合わせると、
首元に抱きついてきてくれた。
子供はやっぱりかわいい、私も雅治と結婚したらこんなふうに、と
普段はしない想像が頭をかすめた。
リビングに通されると、テーブルセッティングを任されたのか、
里佳子の夫・幸田進が皿や箸を並べていた。
「ああ、いらっしゃい。今日は家に来ていただいてありがとうございます」
進に会うのは二人の結婚式以来だ。
里佳子が付き合っている頃から自慢していた進は、かなりのイケメンだ。
そのうえ中身が三枚目的だというところが里佳子一番のお気に入りだと
年がら年中惚気られていた。