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毒蜜喰らわば
第9章 めずらしい人との出会い
「は?イタコの孫?」
咲枝と言葉が重なった。2人で顔を見合わせた。
イタコ、孫、その言葉が頭の周りをグルグルとまわっていた。
イタコ。
青森県の恐山で先祖の霊を呼び出して、現世にいる私たち人間と会話させてくれる。
橋渡しをしてくれるのがイタコさんだ。
子どもの頃に見た心霊特集番組でその存在を知った。
「オレ、青森の出身でね、うちのばあちゃんがイタコなんだよ。
隔世遺伝が何か知らないけど、オレも・・勘がよかったりするんだ」
雅斗は勘、と言い表したが、本当はイタコのような能力があることを
表ざたにしないようにしたのだろう。
すなわち霊の存在を感じられるという能力が自分にも備わっている事を。
聞いた相手がどんなふうに受け止めるか心配の気持ちがあるのかもしれない。
人によっては怯えてしまう事もあるだろうし、
逆にあれこれ探られる事だってあるだろう。
私は・・
単純に、自分の後ろに霊が憑いていると言われるんじゃないかと不安になった。
いるのいないの、どうなの?とモヤモヤするくらいなら
はっきり聞いてみようと思った。
咲枝と言葉が重なった。2人で顔を見合わせた。
イタコ、孫、その言葉が頭の周りをグルグルとまわっていた。
イタコ。
青森県の恐山で先祖の霊を呼び出して、現世にいる私たち人間と会話させてくれる。
橋渡しをしてくれるのがイタコさんだ。
子どもの頃に見た心霊特集番組でその存在を知った。
「オレ、青森の出身でね、うちのばあちゃんがイタコなんだよ。
隔世遺伝が何か知らないけど、オレも・・勘がよかったりするんだ」
雅斗は勘、と言い表したが、本当はイタコのような能力があることを
表ざたにしないようにしたのだろう。
すなわち霊の存在を感じられるという能力が自分にも備わっている事を。
聞いた相手がどんなふうに受け止めるか心配の気持ちがあるのかもしれない。
人によっては怯えてしまう事もあるだろうし、
逆にあれこれ探られる事だってあるだろう。
私は・・
単純に、自分の後ろに霊が憑いていると言われるんじゃないかと不安になった。
いるのいないの、どうなの?とモヤモヤするくらいなら
はっきり聞いてみようと思った。