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永遠の番い
第2章 つがい
「悟は、吸血鬼、なの?」
私の生き血を、なんだっけ?
「それは君たち人間が作り出した寝物語だろう?」
わが身に移しって、なに?
「俺たちはその血をほんの少し契の証としていただくだけだ」
「ちぎりのあかし?」
「そうだ。血を食事とはしない。銀の十字架も問題はない」
「そうなの?」
「いや、弱い一族もいるのかもな。俺たちが違うというだけかもしれない。
とにかく、俺たち一族も人間とは異なる生き物」
「・・・」
「俺たちは花嫁となる娘からほんの少しの血をいただいて、俺はその娘の身に子を宿す」
「それで?」
「それで永遠の番いになる。俺たちはその花嫁を残りの全ての時間をかけて愛し続ける」
とわの、つがい―――
「残りの全ての時間をかけて・・・」
「そうだ。だが俺にはもう時間がない。
美香の残りの人生を共に過ごせない。
契りを交わす前なら、花嫁として迎える前なら・・・美香を逃がしてやれる」
「・・・・」
「さようなら。楽しい3年間だったよ」
悟は私をそっと離した。
私の生き血を、なんだっけ?
「それは君たち人間が作り出した寝物語だろう?」
わが身に移しって、なに?
「俺たちはその血をほんの少し契の証としていただくだけだ」
「ちぎりのあかし?」
「そうだ。血を食事とはしない。銀の十字架も問題はない」
「そうなの?」
「いや、弱い一族もいるのかもな。俺たちが違うというだけかもしれない。
とにかく、俺たち一族も人間とは異なる生き物」
「・・・」
「俺たちは花嫁となる娘からほんの少しの血をいただいて、俺はその娘の身に子を宿す」
「それで?」
「それで永遠の番いになる。俺たちはその花嫁を残りの全ての時間をかけて愛し続ける」
とわの、つがい―――
「残りの全ての時間をかけて・・・」
「そうだ。だが俺にはもう時間がない。
美香の残りの人生を共に過ごせない。
契りを交わす前なら、花嫁として迎える前なら・・・美香を逃がしてやれる」
「・・・・」
「さようなら。楽しい3年間だったよ」
悟は私をそっと離した。