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永遠の番い
第2章 つがい
「美香と結婚したかったよ。
たとえこの身体が美香と一緒に老いないとしても、
美香が老いるのを一緒に過ごしていたかった」
悟は私の髪をなで続ける。
私の涙も流れ始めた。
「もっと前に。そうだな。100年ぐらい前に出会いたかったよ。
一緒に最後の100年を過ごしたかった」
人間の寿命は、きっと悟にとって短く儚いものなんだろう。
それでも今の悟にとったら
これからの私の寿命はあまりにも長い。
「美香と出会ったとき、すでに自分の寿命が100年ないことは自覚していた。
だから、関わり合うまいとしたんだ。
でも運命には逆らえなかった。
美香。たとえこのまま別れたとしても
俺の心の中ではキミはたった一人の花嫁だよ」
私が、たった一人の、花嫁。
「でもまだ、今ならキミを解放してやれる。
他の人と、普通の人間としての人生を過ごしてほしい」
限りなく優しい顔で、私に笑いかける。
「何をもって花嫁になるの?」
「・・・・」
「ねぇ!」
「キミの生き血をほんの少しわが身に移し」
ヴァ、ヴァンパイア・・・?
「その身に我が子を宿したら―――それが契となる」
たとえこの身体が美香と一緒に老いないとしても、
美香が老いるのを一緒に過ごしていたかった」
悟は私の髪をなで続ける。
私の涙も流れ始めた。
「もっと前に。そうだな。100年ぐらい前に出会いたかったよ。
一緒に最後の100年を過ごしたかった」
人間の寿命は、きっと悟にとって短く儚いものなんだろう。
それでも今の悟にとったら
これからの私の寿命はあまりにも長い。
「美香と出会ったとき、すでに自分の寿命が100年ないことは自覚していた。
だから、関わり合うまいとしたんだ。
でも運命には逆らえなかった。
美香。たとえこのまま別れたとしても
俺の心の中ではキミはたった一人の花嫁だよ」
私が、たった一人の、花嫁。
「でもまだ、今ならキミを解放してやれる。
他の人と、普通の人間としての人生を過ごしてほしい」
限りなく優しい顔で、私に笑いかける。
「何をもって花嫁になるの?」
「・・・・」
「ねぇ!」
「キミの生き血をほんの少しわが身に移し」
ヴァ、ヴァンパイア・・・?
「その身に我が子を宿したら―――それが契となる」