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ヒ ミ ツ に し よ う ね ?
第2章 綾瀬ゆら
カチャカチャ


小さく音がする。


カウンターで作業する彼を


ゆらは


黙って見ていた。


すると


彼はどうしてだか


一度


ゆらを見た。



きゅ……



心が



締め付けられる。



そんな彼女を



察したのか



彼はまた



にっこり笑った。



ゆらは


クッションを抱き締め



俯いた。



シャンソンの



心地良いリズムが



心地よかった。




それから



すぐに



紅茶はやって来た。


高そうな。


真っ白なソーサーとカップ。


おそらくお揃いのブランドの


ティーポットから注がれる。


彼の手は細くて綺麗だった。


ゆらの


テニスで鍛えられた


ごつごつと違う。


注ぎおわると


彼はゆらを見てにっこり。



「どうぞ」



と言われた気がした。


宝石を想わせる色の中に


甘くて酸っぱい


果物の香りがする。


お兄さんは


Mirabelle(ミラベル)


と刻まれた陶器を


テーブルに置いた。


今まで


女の子らしいものに縁がなかったゆらは


家に帰って初めて


それが


フレーバーティーと言うのだと


検索して初めて知った。


彼の匂いは


きっと


それらが


絶妙に


交じり合った


茶葉の香り。


この世に


あんなに美しくて


とても美味しい


紅茶が


あるなんて……。


ゆらは


まだ夢見心地のまま


その日はずっと


紅茶について


熱心に勉強してから


眠りについた。

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