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ヒ ミ ツ に し よ う ね ?
第1章 瀬ノ尾まりあ
「あのう?勇気先生?」
まりあは受験勉強の追い込みがてら
進路相談を頼んでいた勇気に視線を絡めた。
勇気にすら難解な参考書。
答えを導いてあげられない申し訳なさも相まって
勇気はいつもまりあの相談相手を快く務めていた。
「パパやママにもまだ聞いてないことなんですけど、聞いてくれますか?」
「もちろんだよ」
まりあはそうやって彼が断らないのを逆手に
いつか聞いてみたいことがあった。
それは……。
「保健体育の実技って、なんでないんですか?」
「えっ?」
勇気が目を丸くするのを予測していたまりあ。
それでも彼が可愛くてぷっと吹き出しそうになった。
でも、ここで笑ったら、全て台無し。
まりあは自分で作った台本の演技を続けた。
「教科書だけじゃ、わからないんです」
「は……はぁ」
勇気は何を質問されてるか分からなくなってしまったらしい。
まりあの顔をぱちくりと見つめるばかりだ。
「おち○ぽを、おま○こに入れたら、どれだけ痛くて、気持ちいいのか、いまいち分からなくて……」
「ぶっふぉ!!」
勇気がペットボトルのコーヒーを吹き出す。
まりあはにこにこしながら見届けた。
こうなることは
予測済み。
「せ、瀬ノ尾!?君は突然なにを……」
「だから、パパやママにもまだ聞いてないんですけどって、前もって言ったのに」
「そりゃあだめだ!きいちゃ!だめだ!」
「でしょう?それくらいは、私にも分かるんです。でも……」
「でも?」
「オナニーだけじゃ、気持ちいだけで、痛くないし、でもイッたりしないんです」
「ばっふぁぁぁぁぁ!」
コーヒーを口に含むタイミングで。
まりあはこれでもか
知ってる淫語を口にした。
勇気を好きになってから知った
たくさんの
気持ちいこと。
今日はその先を知りたい。
クリスマスイブだもん。
好きな人と特別をしたい。