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FUJITAYA
第4章 好きになってしまう
「ねぇ、俺きっとエスパーだと思うから、家の住所教えてくれない?」
いきなりこんなことを言い出す藤田さんは少し落ち込んでることを感じ取ってくれたのか、どこまでも優しい人だと思い、少し笑うことができた。
「大丈夫ですよ。寝たら元通りです。」
「それでも、お願い。一人にしたくないんだ。」
なかなか引き下がらない藤田さんに思わずしつこいと小声で言ってしまい、またそれも聞こえてしまったらしく、しつこくて結構、と笑っていた。
とりあえず、少しだけ部屋の片づけをして、電気も付けて、迎え入れる準備は整った。
一応髪形や、メイクもチェックし、あまり崩れていなかったから、良しとした。そうこうしている間に、時間は結構経ったらしく、準備が終わったタイミングのと同時に玄関のチャイムが鳴った。