この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
FUJITAYA
第5章 送りたい相手

「それじゃあ、改めて!変な誤解も解けたことで!かんぱーい!!」

 加奈さんのテンションはいつもより高いけれど、私の心の中はまだ少し混乱していた。FUJITAYAに着いた途端、色んなことが驚きで、まだこれが本当のことなのか疑っていた。

「それにしても、鮫島さんごめんね!驚かせちゃったみたいで!何も言わない要君が悪いだけなんだけどね!あ、美里ちゃんって私も呼んでいい?」

「ちょっとは落ち着け。いい加減座れ。」

 加奈さんがはぁ~いと言いながら嬉しそうに話す相手は、要さん…ではなく要さんに激似のお兄さんだった。
 名前は楓さん。要さんの3歳上らしい。口数は少なく、出る言葉も少し不愛想だけど、加奈さんのことが大好きなこと、また彼女の身体にすごく気を使っているのが分かる。座ろうとする加奈さんの身体に手を当てていた。

 彼女のお腹の中には赤ちゃんがいる。
 彼女の両親は早くに亡くなり、頼る存在がいなくて不安を感じていたところ、要さんと楓さんの祖母、先生が家に来いと言ってくれたと教えてもらった。

 私と初めて会った時、藤田の名を言えば混乱させてしまうかもしれないから、とっさに大島って言っちゃったと笑っていたが、私はそのせいでだいぶ悩んだんだけどな~と思い、私は苦笑いしかできなかった。ニヤニヤと笑う彼女はきっと私の気持ちに気付いているんだろうと思った。



/57ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ