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FUJITAYA
第5章 送りたい相手
「美里ちゃん~?気持ち悪くない?」
「大丈夫です…要さんも辛いはずなのにごめんなさい…」
私は久しぶりに飲んだこともあり、酔う酔わない以前に、身体がだるくなっていった。その異変にいち早く気付いてくれた要さんは、すぐ助けてくれた。
要さんもお酒を飲んでいたので、禁酒中の加奈さんに付き合い飲まなかった楓さんに送ってもらうことになりそうだったけど、それは要さんが認めず、最寄りの駅だけで十分だったのに、なんと家の前まで送ってくれた。
「俺は問題ないよ。美里ちゃんと最近会えてなかったし、さっきまで加奈に取られて話せなかったから。俺が美里ちゃんと一緒にいたいから。」
「要さん…」
家の前に着いてもうお礼を言って、見送るべきなのに、私も要さんを目の前にすると、もっと一緒にいたいと思った。
要さんを見れば見るほど、好きという気持ちを止めることができなかった。