この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
FUJITAYA
第5章 送りたい相手
「ねぇ、最近店に来てなかったのは、仕事忙しかったから?」
「へっ…」
突然、要さんに質問され、なんて答えようかとすごく迷った。要さんのことが好きということをばれないようにするために、なんて答えるのがベストなのか分からなかった。
「…ごめん、変なこと聞いて。俺、やっぱ酔ってんのかも」
そう言って笑う要さんの表情が少し寂しそうに見えて、何か変な誤解を生んでいないか不安になった。もう変に会えなくなったりするのは嫌なのに…
「美里ちゃんも今日はゆっくり休みな。おやすみ」
すぐに背を向け歩き出す彼を見て、行かないでほしいと強く思った。
衝動的に足が動き出し、彼の背中に抱きついた。背中からも彼の匂いがして、胸がキュンとなった。
「……行かないで、ください…」
多分素面の私はこんなことができなくて、お酒の力を少しだけでも借りることができているのだと思う。
「大島さん…加奈さんと……付き合ってるんじゃないかと思って…」
「へっ…」
突然、要さんに質問され、なんて答えようかとすごく迷った。要さんのことが好きということをばれないようにするために、なんて答えるのがベストなのか分からなかった。
「…ごめん、変なこと聞いて。俺、やっぱ酔ってんのかも」
そう言って笑う要さんの表情が少し寂しそうに見えて、何か変な誤解を生んでいないか不安になった。もう変に会えなくなったりするのは嫌なのに…
「美里ちゃんも今日はゆっくり休みな。おやすみ」
すぐに背を向け歩き出す彼を見て、行かないでほしいと強く思った。
衝動的に足が動き出し、彼の背中に抱きついた。背中からも彼の匂いがして、胸がキュンとなった。
「……行かないで、ください…」
多分素面の私はこんなことができなくて、お酒の力を少しだけでも借りることができているのだと思う。
「大島さん…加奈さんと……付き合ってるんじゃないかと思って…」