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私、アイドルになって、松○潤の恋人になりたい!
第3章 デビュー
でも実は、デビューが決まってから後が大変だった。
毎日、専属の先生が付いてヴォーカルやダンスのレッスン。それからアイドルらしいトークの練習までさせられる。このとき流花は、アイドルが本音とはかけ離れた、オタクと呼ばれる一部の男性達から好まれる会話しか出来ないことを、改めて思い知らされたのである。
それからテレビ局や雑誌社への挨拶回り。デビューまでは、まだ1か月以上もあるというのにっっっ。
どれだけ気持ちが落ち込んでいる時だって、生理痛に苦しんでいる時だって、満面の笑みで「よろしくお願いします」って挨拶しなければならない。
流花はその日もテレビ局の楽屋で、挨拶回りをやらされていた。マネジャーの指示が飛ぶ。
「次、松○潤さん、今日は1人で録画撮りのために来てるから」
「え! 松○潤さんっっ…」
流花は一瞬歩くのを止めて、その場に立ちすくんでしまった。
「何、モタモタしてるの。急いで!」